2014年2月17日月曜日

分配型再投資と無分配型の差はちゃんと計算すると実は微々たるものです

毎月分配型の投資信託で再投資をした場合、分配金を受け取る時に税金がかかります。
去年までは 10% でしたが、今年からは 20% になりました。

分配金を再投資する場合、分配金をまるまる再投資することはできず、分配金に 20% の税金が引かれ残ったお金で再投資をしますから、無分配型に比べるとなんとなく大きく損しているように見えます。

この点に着目した時、下記の点を考慮に入れて考える必要があります。

1.毎月分配型の場合、分配金の再投資は追加購入をしているということ。

100万円で5%の配当となる場合を考えます。
  • 分配型の場合には、5万円の分配金があっても 20% の税金がかかるので、手取りは4万円となります。
    そのお金を再投資すると投資額は 104万円になります。もちろん購入総額として104万円です。
  • 無分配型の場合には、5万円分を資本に組み込まれますから投資額 105万円になります。
    ただし、購入金額としては100万円であり、その損益の 5万円は解約時に清算されて課税されます。
この複利計算については、Wikipedia の 毎月分配型投資信託 の項目に計算が書かれています。

10000円を1カ月 6% の複利(分配金の課税は 20%)で運用したら1年後どうなるか?
  • 毎月分配型=10477円 (毎月購入して購入総額を増やしているため、解約時には課税されない)
  • 無分配型=10480円 (購入総額は10000 円のまま毎月の複利で10600円となるが、最後 600 円分に対して 20% 課税されるためこの額となる)
その差 3 円です。

2.基準価額は毎日変動するが、毎月の分配金はあまり変動せずある程度同額が支払われていること。

基準価額が高い時も低い時もその変動が一時的なものであれば分配金はあまり変動しない投資信託が多い気がします。毎月安定して分配金を期待する人がいるからかもしれないですね。

分配金が一定でも、再投資をする場合には購入できる口数が変動します。
基準価額が低い時は分配金で多くの口数が購入できることになり、高い時はそれ程の口数を購入できないことになります。
実際基準価額が少なくても追加購入する口数が増えたことで喜んだりします。

分配金が一定ということにはもう一点ウラがあって、基準価額が高い(つまり調子のいい)時には分配金は抑えめで、基準価額の低い(つまり調子の悪い)時には分配金の支払いを多めにしているという理屈が考えられます。
あまりに運用成績が悪いとタコ足の配当となってしまいますが、非課税で受け取り再投資できます。そんなときは基準価額も悪いのでこのとき口数は多めに買えるのが実感できたりします。ですから、1回2回といった一時的なものであれば、変動の波によるものと思って受け入れてしまって良いんじゃないかと思ってます。

この2つの点から見ると、基準価額が上がったり下がったりと変動しても分配金をある程度一定に支払ってもらえることは、追加購入する口数において利点があると思っています。

3.去年までの税率が 10% で今年から 20% になったということ。

毎月分配型であれば今まで 10% の税金を毎月払って分配金を受け取り、それを再投資(追加購入)していました。つまり去年までの分の税金は既に支払い済みとなっています。

しかし去年から引き続き持ち続けていた投資信託を今解約すると、その利益全部に対して 20% が課税されます。
去年までなら 10% の課税で済んだものもです。
つまり、去年から引き続き運用している無分配型の投資信託は、税率が変わっちゃったため、今解約すると損することになります。

私はどっちを選ぶかは人それぞれで、結局は基準価額のちょっとした差の方が影響は大きいんじゃないかと思ってます。

記事一覧 に戻る

0 件のコメント:

コメントを投稿